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”BEATLES FOR SALE” 4N考

2021.06.25

イタリア・オリジナルの”BEATLES FOR SALE”モノラル盤がUKカッティングであることを前回の日記に書いた。もちろん、私は、B-SELSにある両面マト4N・両面マザー3のUK盤の刻印と、このイタリア盤の刻印とが一致することを確認の上で、こう断言している。
 
さて、私は常々、”BEATLES FOR SALE”のモノラル盤のマトリクス枝番である、3Nと4Nはほぼ同時にカッティングされたのではないかと考えてきた。
“FOR SALE”のUKオリジナルには、もちろん両面3Nの盤もあるが、3N/4N、4N/3N、両面4Nの盤が著しく混在している。両面3Nの盤のみをもって「ファースト・プレス」とすることには抵抗があった。
 
そこで、今回のイタリア盤の登場だ。前回書いたとおり、イタリア盤のランオフには、「XEX503-4N  1.12.64 / XEX504-4N  1.12.64」と刻印されている。このことが、4Nが1964年12月1日よりずっと前にUKでカッティングされたことを証明しているではないか!
 
”BEATLES FOR SALE”のUKリリースは1964年12月4日であるが、著名なマーク・ルウィソーン著「ビートルズ/レコーディング・セッション」によれば、その収録曲の「モノ・ミキシング」は同年10月27日が最終である。モノラル盤のカッティング時期については11月上旬と考えて当たらずとも遠からずだろう。クリスマス商戦に間に合うよう、残り3,4週間ほどで何十万枚もの“FOR SALE”を大急ぎでプレスしたわけだ。
 
12月1日にイタリアで4Nのスタンパーが作成されていることに鑑みると、UKからイタリアへ向けて4Nのメタル・マザーが発出されたのは、そのもっと前である。そのもととなる4Nのカッティングがなされたのは11月の早い時期と考えて間違いない。
アビイ・ロードでは、3Nに続き、すぐに4Nをカッティングしたのだろう。これは、自国のみでなく各国のクリスマス商戦に間に合わせるためにも、多くのメタル・マザーを用意しておく必要性があったからではないかと考える。
 
結論として、UKでも、初回分として、3Nと4Nの両方から作ったメタル・マザーでスタンパーを作った。つまり、3Nと4Nのどちらも初回プレスである。
 
「4Nだからセカンド・プレス」と考える必要はこれでなくなった。これは、私にとって「大発見」である。
 
もちろん、ビートルズのレコード・コレクターは世界中に何十万人といるのだから、そのことにとっくに気づいていた人もいるだろう。
しかし、今のところ、その根拠を示したものは見たことがない。少なくとも、私の中では、これは「大発見」なのである。

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