B-SELS ビーセルズ の日記
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“THE BEATLES’ SECOND ALBUM” レア! ドイツ・オリジナル ゴールド・リム!!
2021.04.02
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ビートルズの「セカンド・アルバム」と言えば、まず思い出されるのは、今から57年前、1964年4月10日に発売されたUS盤であろう。同年2月にビートルズが初めてアメリカに上陸した際の写真がふんだんに使われている、あのジャケに入った盤である。同じジャケが日本の「NO.2」にも使われているが、ご存知のとおり収録曲がUS盤とはかなり異なる。
さて、その「セカンド・アルバム」の各国盤となると、1964年当時に出たものは意外に数が少ない。先日この日記に書いた南米コロンビア盤や、UKのエクスポート盤などがあるにはあるが、いずれも激レア盤である。
今日のドイツ盤の「セカンド・アルバム」も、ドイツ盤の中では話題に上ることは少なく、結構レアな盤なので紹介させていただく。
ドイツ盤は、収録曲はUSと同じ11曲で、白地にゴールド・リムのあの美しいオデオン・レーベル、これはステレオのみだ。カタログ番号は「ZTOX5558」、ランオフのマトリクスは「YBEX50053-1/YBEX50054-1」と、ドイツ独自カッティングである。西ドイツに駐留していた米軍基地向けにプレスされたのみで、プレス数も少ないと思われる。
この盤が目立たないのは、ややこしい話だが、タイトルも内容も「セカンド・アルバム」なのに、ジャケがUSの”SOMETHING NEW”と同じ、つまりあの有名なエド・サリヴァン・ショー出演時の写真を使っているからである。ドイツ盤には、別に”SOMETHING NEW”があり、こちらも同じ写真だ。ただ、ドイツ盤の方は、ジャケにラミネート・コーティングがなされており、写真にツヤがあり非常に美しい。
しかし、なぜドイツ盤がUSの「セカンド・アルバム」と同じ写真を使わなかったのか不思議である。さらに、不思議なことには、そのドイツ盤のジャケ裏には、US盤の「セカンド・アルバム」のジャケ裏と同じ白黒写真が使われているのである!
音の方はUSから取り寄せたマスター・テープを使用したものと思われ、ドイツでカッティングしているが、基本的にはUSと同じ音である。つまり、あの深いエコーやリヴァーブがかけられた音であり、ここは好みが分かれるところであろう。
B-SELSの盤は、盤質VG+、ジャケVG+と決して美品ではないが、かといって特段悪い状態ではない。盤はA面にやや目立つスリキズがあるのでこれくらいの評価だが、幸いキズは浅くほとんど音に出ない。聴感上はEX以上の、素晴らしい音がする盤である。
当時のドイツ・オデオンの広告スリーヴ(EX)が付いた完品。このスリーヴも貴重だ。